― むくみ・だるさをリセット!ズッキーニの底力 ―
夏になると、
冷たいものの摂りすぎやエアコン疲れ、
気温差による自律神経の乱れで、
「なんとなく体が重い」
「顔や脚がむくんでパンパン」
なんて感じることはありませんか?
特にこの時期は、
体の“水の巡り”が滞りがちになります。
薬膳ではこれを
「水滞(すいたい)」と呼び、
むくみ・倦怠感・めまい・肌荒れなどの
原因になるとされています。
そんなときにこそ取り入れたいのが、
体の中の余分な水分を出しながら、
巡りを整えてくれる食材。
今回レシピをご紹介する夏野菜、
ズッキーニがその一つです。
ズッキーニの魅力とは?
ズッキーニは「ウリ科」の夏野菜で、
見た目はきゅうりに似ていますが、
実は「ウリ科かぼちゃ属」という分類で、
きゅうりよりもかぼちゃに近い野菜なのです。
そのせいか、
焼いたり蒸したりすることで
旨みと香ばしさ、それから甘みが引き立つのが特徴。
加熱することで美味しさがぐっと増すのは、
火を入れると甘くなるかぼちゃと
共通しているところかもしれませんね。
生でも食べられますが、
そんな理由もあり
私は加熱していただくことが
圧倒的に多いです。
焼くとトロッとした食感と
ほんのりとした甘み。
そのままグリルでいただくことも
ありますが、
パスタにしたり
オムレツにしたり、
甘辛く炒め煮をしたりと
どんなお料理にも合うので
毎年、レパートリーが広がります。
馴染みがないから・使い方がわからないから…と
敬遠してしまうのは勿体なさすぎる!!
その特徴をもう少し詳しく見てみましょう。
【薬膳的な働き】
- ズッキーニは
「利水(りすい)」作用があるとされ、
体の中にたまった水分や熱を
外に出す手助けをしてくれます。 - 夏のむくみやだるさ、
食欲不振、熱がこもる感じがあるときにもぴったり。
【栄養面の特徴】
- カリウム:余分な塩分を排出し、水分バランスを整える
- ビタミンC・βカロテン:美肌サポート、抗酸化にも◎
- 食物繊維:腸内環境を整えて便秘予防に
- 低糖質・低カロリー:ダイエット中の食材としてもぴったり!
夏の不調をおいしく整えてくれるズッキーニ。
今回はそんなズッキーニを使って、
甘くてしっとり「ズッキーニブレッド」と
さっぱり美味しい「くるくる梅しそ巻き」の2品をご紹介します。
しっとり甘くて腸にもやさしい「ズッキーニブレッド」
【ズッキーニブレッドのおすすめポイント!】
- 小麦粉の代わりに「米粉」を使ってグルテンフリー
- アーモンドプードル入りでコクとしっとり感アップ
- お砂糖控えめ。バナナブレッドのようにやさしい甘さ
- ナッツやズッキーニに含まれる
ビタミンE&良質脂質で美容サポート!
私自身がこのズッキーニブレッドにハマった時期があります。
日本ではズッキーニをお菓子にする、なんて
発想すら湧きませんが、
アメリカではポピュラーなお菓子なのだとか。
夏にズッキーニがたくさん採れる家庭では
定番の“家庭の味”で、
バナナブレッドやキャロットケーキのように、
野菜を使った焼き菓子として親しまれているのです。
たっぷりの水分でしっとり焼き上がるのも魅力で、
ナッツやスパイスを加えたり、
家庭ごとのアレンジが楽しめるのも人気の理由なのです。
私も元々は小麦粉で作っていましたが、
ズッキーニの水分でしっとり仕上がる
何とも言えない不思議な魅力を持つこの
優しい味のお菓子を
何度も作っては食べているうちに
「もっとヘルシーに作りたい!」
と思うようになり、
米粉使用・甘さ控えめのレシピを完成させました。
ズッキーニが沢山出回るこの季節に、
ぜひ作ってみてくださいね。
作り方は以前にご紹介した、
チョコバナナブレッドと同様です。
ぜひこちらもご覧になってみてくださいね。
【使用する主な食材と効果】
食材 | 役割・効果 |
---|---|
ズッキーニ | 利水作用・むくみ対策・腸内環境を整える |
米粉 | 腸にやさしい・グルテンフリーで肌荒れ&便秘予防 |
アーモンド | ビタミンE豊富・乾燥肌&アンチエイジングケア |
くるみ | オメガ3・血流サポート・ホルモンバランスの調整 |
太白ごま油 | 酸化しにくく、香りがマイルドで焼き菓子に最適 |
▶️【レシピ(15cm丸型)】
動画はこちらに載せています。
材料
- ズッキーニ(すりおろし200g → 絞って120〜130g)
- 卵…2個
- 砂糖…大さじ3
- 太白ごま油…大さじ3
- 米粉…130g
- アーモンドプードル…30g
- ベーキングパウダー…小さじ1
- くるみ(粗く刻む)…30g
- シナモン(お好みで)…小さじ1/2
作り方
- ズッキーニは皮ごとすりおろし、
水気をしっかり絞って120〜130gになるようにする。 - ボウルに卵、砂糖、油を加えてよく混ぜる。
粉類を混ぜる。
くるみを加えてさらに混ぜる。 - 型に流し、180℃で55〜60分焼成。
焼き色が強ければ途中でアルミホイルをかぶせる。
冷ましてから切り分けてくださいね。
緑の色が爽やかなのも夏にぴったりなポイント!
おやつだけでなく
夏の休日の朝ごはんにもぴったりな
優しい甘さのズッキーニブレッドです。
さっぱり香ばしい「ズッキーニと豚ばらのくるくる梅しそ巻き」
さて、次にご紹介するのは
夏の食卓におすすめな
さっぱり&元気の出る一皿。
ズッキーニをスライスして巻く、
という手間はかかりますが
あとはトースターに入れるだけ!
暑い夏にぴったりなお料理方法でもあります。
【ズッキーニと豚ばらのくるくる梅しそ巻き、おすすめポイント】
- トースターで簡単仕上げ
- 一口サイズなので食欲のない時にも
パクパク食べられる!おつまみにも!! - 梅しその風味が夏バテにもぴったり
- 豚肉のビタミンB群で疲労回復にも貢献。
【使用する主な食材と効果】
食材 | 役割・効果 |
---|---|
ズッキーニ | 利水作用・むくみ・だるさの改善に |
梅干し | 気を巡らせて胃腸を整える・クエン酸で疲労回復 |
大葉 | 消化促進・香りで自律神経サポート |
豚ばら肉 | ビタミンB1豊富・疲労回復・ホルモンバランス調整 |
塩麹 | 消化吸収を助けて腸にも◎ |
▶️【レシピ】
動画はこちらです。
材料(約2〜3人分)
- ズッキーニ…1本(スライサーで薄切り)
- 豚ばら薄切り肉…約350g(半分の長さにカット)
- 大葉…8〜10枚(半分にカット)
- 梅干し…2〜3個(たたいてペースト状に)
- 塩麹…大さじ1程度
- 胡椒…適量
作り方
- ズッキーニは薄くスライス、
大葉は半分に、梅は包丁で叩いてペーストにしておく。 - 豚肉は塩麹をもみ込む。
- ズッキーニ → 豚ばら → 梅→大葉の順に重ねてくるくる巻く。
- くるくるが見えるように立てて耐熱容器に並べ、
トースターで15〜20分ほど、焼き色がつくまで焼く。 - 胡椒をふって完成!
本格的な夏は食で乗り越える!
今回ご紹介した2つのズッキーニレシピ。
どちらも、
からだにこたえる夏のむくみ・だるさ・疲れを
内側から整えるための
セルフケアのお料理です。
食べごたえがあるのに、もたれない。
しっかり味わうことで、
「なんだか元気が出てきた!」と
ご機嫌な1日を過ごしていただけたら嬉しいです。
【内側からのたるみ対策】夏におすすめの美容食材たち
たるみケアは、外からのケアだけではなく、
内側から整えることがとても大切。
特に夏は、冷房・冷たい飲み物・紫外線などで
巡りが滞る季節。
ズッキーニ以外にも顔の引き締め&たるみ予防に
役立つ食材をいくつかご紹介しますね。
1. トマト(リコピンの抗酸化パワー)
紫外線ダメージが気になる夏こそ、
トマトのリコピンが大活躍。
リコピンはコラーゲンを守って、
たるみ予防や美肌の味方に。
▶︎ポイント:加熱すると吸収率UP!
ラタトゥイユや冷製スープもおすすめ。
🥒 2. きゅうり(むくみ対策+水分補給)
体の中から“冷やして整える”きゅうり。
カリウムが豊富で、
むくみをスッと流してくれるのが嬉しいところ。
🌽 3. とうもろこし(腸活&食物繊維)
旬のとうもろこしは
食物繊維たっぷり&ほんのり甘みが美味しい美容食。
腸内環境を整えることで、
顔のくすみや肌荒れ予防にも◎
▶︎ポイント:ヒゲ(ひげ根)部分も乾燥させてお茶にすると利尿効果UP!
🍋 4. レモン(ビタミンCでコラーゲンをサポート)
ビタミンCは、コラーゲン生成に欠かせない美肌栄養素。
冷たい炭酸水にレモンを搾って“美味しく補給”がおすすめ!
🐟 5. 青魚(たるみ予防のオメガ3)
いわし・さば・さんまなどの青魚に含まれるオメガ3脂肪酸は、
血行促進&細胞の若返りに役立つ、まさに“たるみ対策の救世主”。
▶︎ポイント:夏は梅煮や南蛮漬けでさっぱり取り入れて!
このような食材のレシピも
また追々お出ししたいと思っていますが、
今回のズッキーニと豚肉のお料理に合わせるなら
とうもろこしご飯やきゅうりの漬物、
トマトの冷製スープなどはいかがでしょうか。
暑くて食欲の落ちる季節こそ、
「食べない」ではなく
「体が食べたいと思っているものを探す!」
をやってみてくださいね。
食べることで
体の巡りが整い、
お肌のハリにも良い影響を与えてくれますよ。